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息子がまったく運動に興味を持ってくれません。【竜の口法子 校長の熱烈エール もう大丈夫!】

〔お悩み〕
中学生の息子は気立てがいいのですが、インドアでゲームが好きなタイプ。勉強もそこそこ頑張っているのであまり文句は言いませんが、体の線も細いままなので、もう少し体を鍛えてほしいところです。これまでも運動部や習い事など、事あるごとに運動を勧めてきましたが、苦手意識が強く、いつも断られてしまいます。どうしたら運動に興味を持ってくれるでしょうか。(東京都/48歳)

周りが強制せず本人が楽しいと思えるものを

お父さんがスポーツ好きで、学生時代に打ち込んだ部活動などがあると、子供に対して何か運動をしてほしいと願うものです。試合などで活躍するわが子の応援などは、親の楽しみの一つでしょう。しかし、息子さんは「運動に苦手意識が強い」とのこと。
その場合、まず大事なのは、「周りが強制しない」ということです。
「運動をしてほしい」という親の希望を子供も受け入れているなら、習い事を勧めて良いと思いますが、強制感が伴うと、ますます運動嫌いになってしまう可能性があります。もちろん、お父さんがおっしゃるように、ゲームばかりしているより、成長期にしっかり体を鍛えた方が健康のために良いのは間違いありません。
そこで、クラブ活動や習い事といった、定期的で継続性を伴うものよりも、家族で一緒に楽しめるハイキングやアスレチック、また、旅行での海やプールなど、息子さんが楽しいと思えるものを増やしてみてはいかがでしょうか。息子さん自身が「面白い!」と感じることができれば、何かの運動に興味を持つきっかけになるかもしれません。そのときは、お父さんも息子さんと一緒に体を動かしましょう。

子供の長所を認め伸ばしていくことも大切

息子さんがなぜ運動が嫌いになったかと考えると、順位が出る運動会やマラソン大会で良い結果が出ず、嫌な思いをした、などがあるかもしれません。運動神経が良いか悪いかが、運動好きかどうかに影響していることは多いものです。
さらに、性格的にアウトドア派かインドア派かというような傾向性は、小さいころから分かれるようです。お父さんから見たら、息子さんは運動には興味がなくても「気立てが良い」、「勉強も頑張っている」とのこと。息子さんの長所をしっかり認めてあげ、伸ばしていくことも大切にしてください。そして、体育祭などで競技に出場した際は、どんな結果が出ても褒め、自信を持たせてあげましょう。

体力がつくと集中力、勉強の能率が上がる

高校生以上になると、多くの子供たちは「体力が資本だ」ということを理解していくようになります。私の学校では、部活動に所属していない生徒も、運動が苦手な生徒も、必要だと思えば、誰かと競争するのではなく、自分でランニングを始めたり、筋トレを始めたり、主体的に体を鍛えています。
受験期に入ると、勉強と運動の関係も知ることになるでしょう。体力がつくと集中力も上がり、勉強の能率も上がるからです。
まずはお父さんと一緒に、楽しく体を動かしてみましょう。もう大丈夫!

(「Are You Happy?」2023年4月号)

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